治療院あるある!?「対応が難しい患者さん」について

治療院あるある!?「対応が難しい患者さん」について

治療院のお仕事は、常に人が相手。だからこそ難しいことも多々あります。いま現場で働いている先生たちにも心当たりがあるのでは?そんな「困った患者さん」とその対応について、接骨鍼灸院で働くベテラン先生に聞きました。


「人と人」だからこそ



院にはいろんな方が日々治療に来られます。ただ、施術者も人間ですから、患者さんに対して「やれやれ…」というような気持ちになってしまうことだってあります。

よくあるパターンとしては、「予約時間を守らない」、「大声を出す、急がせるなど他の患者さんの迷惑になる」、「極端に不潔」といったものです。

中でも、予約時間への遅刻やキャンセルが続く患者さんは、他の方に迷惑がかかるので、院の貼り紙とホームページで「来院のお約束を守っていただけない場合は、それ以降の予約をお断りする場合があります」という旨を周知しています。もちろん口頭でも丁寧に伝えます。

院内で騒いだりする人も同様です。事前の周知と口頭での説明をきちんと行います。大半の方は、真摯に対応すれば理解してくれます。

また、極端に不潔で、何日かお風呂に入っていないのでは?と思われるような方も中にはいらっしゃいます。こういった場合は「健康には衛生も大切ですよ」などと伝えてあげたりします。

それでも効き目がない場合、「こちらが我慢する」という対応になるのですが、少々つらいですね。これらは他の、人と接する仕事…たとえば理美容師さんなどでも同じでしょう。


治療が難しい患者のマインド



私たちの仕事は、ケガや体の不調を抱えている人を、快癒の方向に導いていくこと。なので、前述のような患者さんと向き合うのも修行のうち、と思って対応しますが、中には「この人は難しいかも…」と考えてしまうケースもあります。

施術者を信じない
「他の院ではこう言われた」と主張して譲らない人や、「自分の症状にはこれが効くはず」と聞きかじりの知識で先入観を持ってしまっている人。

指示に従わない、提案を受け入れない
治療プランを自分の都合に合わせて勝手に変えたり、生活上のアドバイスを受け入れてくれなかったりする人。

そもそも、治りたいという気持ちがない
たとえば、高齢のお母さんを娘さんが無理に連れてきて、症状も娘さんが話し、治療プランも全て娘さんが聞いて、患者本人は知らぬ顔、というようなケース。

この「治りたい気持ち」というのは治療に大きく影響する部分です。施術を受けている間も、「あぁ痛い痛い」とばかり訴えられて、施術者とコミュニケーションをとらず、不満だけの表情で帰っていく、そんな調子で気持ちがそっぽを向いていれば、どんなに心をこめて治療を重ねても結果が出づらくなってしまいます。


でも、治りたいのは皆同じ!



こういった方々は、正直言って私自身も対応が難しいと感じます。それでも、治してあげたいという気持ちは変わりません。だから、気になる患者さんには、ここで挙げた3つの例を、最初に柔らかく伝えるようにしています。

「こういった患者さんがたまにいるのですが、これでは治るものも治りません。あなたは大丈夫ですよね?」

こう聞かれて、「いいえ、私は物わかりの悪い患者です」と答える人はいません。「大丈夫です」と答えた時点で、患者さんの気持ちにもスイッチが入り、そこからが治療のスタートです。

完璧な施術者はいませんし、施術者が求める通りの「完璧な患者」も存在しません。同時に、ケガや不調を放置しておきたいという人もいないはず。それを信じて、100人の患者には100通りの対応方法があることを理解しつつ治療にあたることが大切だと思います。

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