問題数

問題数

■問題数は午前・午後で230問

柔道整復師国家試験は、全てマークシートによる回答方式が採用されており、出題される問題の数は下記の通りとなっています。

●午前の部:120問(客観式必修問題30問、客観式一般問題90問)
●午後の部:110問(客観式一般問題のみ)
 午前・午後 合計:230問

上記の問題を決められた時間内に回答し、正答数の合格ラインをクリアする必要があります。試験の実施時間は以下の通りです。

●午前の部:150分( 9時30分~12時00分)
●午後の部:150分(13時30分~16時00分)
(※上記は晴眼者の場合)

単純に計算すると、午前の部は1問あたり1分15秒以内、午後の部は1分20秒以内で回答していく必要がある、ということになります。

視覚障がい者が受験する場合は、受験時間、試験方法、回答方式などが別途設定されていますが、問題数や科目、内容は晴眼者と同じものです。

■試験科目

柔道整復師国家試験の試験問題は、全部で11科目の中から出題されます。内容は以下の通りです。

解剖学、生理学、運動学、病理学概論、衛生学・公衆衛生学、一般臨床医学、外科学概論、整形外科学、リハビリテーション医学、柔道整復理論、関係法規

実際の試験問題は、上記の科目の中でも「柔道整復理論」からの出題数が圧倒的に多く、実施年によって異なりますが、全体の1/4ほどを占めているケースが多く見られます。

ほか「解剖学」「生理学」「一般臨床医学」の3科目も比較的出題数が多く、「柔道整復理論」と合わせた4科目で、全230問の半数以上を占める傾向にあります。

もちろんこれはあくまでも過去の出題傾向であり、出題方針が変更になる可能性もゼロではありません。他の科目も含めてまんべんなく勉強し、不得意科目を作らないための対策を練ることが大切です。

■合格基準

柔道整復師国家試験の問題は、前述の通り「必修問題」と「一般問題」の2つに大きく分けられますが、合格基準として設定されている正答率は、以下の通りそれぞれ異なります。

●必修問題・・・配点は1問1点として、全30問中、その得点が総点数の80%以上(正解24点以上)が合格ライン。
●一般問題・・・配点を1問1点として、全200問中、その得点が総点数の60%以上(正解120点以上)が合格ライン。

また、上記については片方の条件を満足しているだけは不十分で、必修問題及び一般問題のいずれも合格ラインをクリアしていることが必要になります。

試験そのものは、時間との戦いになるので、瞬時に判断すること、及び分からない問題は解けるまで考え込んだりせず、後回しにして頭を切り替え、先の問題に進む決断力が大切です。

そういった回答のリズムをつかむためにも、受験対策として過去の問題を解く際には、午前の部120問、午後の部110問と分け、回答に要した時間をそれぞれ計測し、ペース配分を事前にシミュレーションするのが有効です。

時間配分も150分を使い切るのではなく、若干の余裕を持って終了できるのが理想。実践練習を重ねながら、試験当日に備えましょう。

■平成32年からは必修問題が改定へ

以上は、平成30年6月時点での情報ですが、今後、柔道整復師国家試験は一部改訂が行われることが決定しています。

柔道整復師国家試験を実施・運営している「柔道整復師研修試験財団」(※以下財団)は、平成30年3月5日付で以下の通知を出しました。
「必修問題について(中略)従来の30問では、実力を適性に評価できないおそれがあるため50問に増やす。」
(※財団発表の資料より一部を抜粋)

この改定は平成32年に実施される第28回試験から実施の予定で、全問題数も230問から250問になります。

また、必修問題の出題範囲は、「柔道整復施術の基礎」、「保険診療に関する知識」、「関係法規に関する知識」の3つです。

この「必修問題」は、柔整国家試験の受験者たちが一番神経を使う部分だと言われています。 理由は、他の問題が正答6割以上を合格ラインに設定されているのに対し、必修問題については「8割以上」と高い正答率を求められているためです。

従って、現状では200問の一般問題を仮に全問正解したとしても、必修問題の正答率が6割を少しでも下回ってしまうと、不合格とされてしまいます。

必修問題は、国家試験問題の前半部分に集中しているため、「試験開始から30問を解いたところでエネルギーの大半を使ってしまう」という話もあるほどです。

また、この必修問題増加の件に加えて、以下の通知も行われています。

臨床実地問題の出題については、現行の15問程度から20問程度に改め、現行10問の「柔道整復理論」は第一次改訂では急激な変化を避けるため15問程度とし、第二次改訂では20問程度に増やすことが望ましい。
(※財団発表の資料より一部を抜粋)

この改定については、財団によると、問題数の増加は決定事項ではなく、段階を追って目標としている問題数に近づけていく予定である、とのことです。

■国家試験の改定に至った経緯

財団の通知書類には、「国家試験の更なる質の向上を図るために、柔道整復師としての基本的事項を問う必修問題の出題範囲を見直し、必修問題数の増加を行う」という主旨が記述されています。

ここに至るまでの具体的な経緯は、平成15年に「柔道整復師国家試験改善検討委員会」(※以下委員会)が組織され、柔道整復師による安全な医療を提供し続けることを目標として、試験内容の見直しを行ったことから始まります。

この時の委員会の検討結果をもとに、平成16年に実施された第12回国家試験で、出題形式などに対する見直し内容が反映されました。

それから10年以上が経過し、施術の現場でも様々な変化が起きてきたため、委員会を再度召集、検討を重ねた結果、平成32年から順次改定を進めていく、という内容で決定したとのことです。

■懸念点は?

この改定に対しては、様々な反応があります。 平成30年度は業界内で特に多くの動き(下記参照)があったため、養成施設や施術所も対応に追われているという実情があります。

・開業時の要件追加
・養成施設のカリキュラム追加
・施術内容の本人確認実施へ
・広告規制の厳格化

柔道整復業界全体にとって負担になる事案が重なっているため、施術の現場での事務作業が増えたり、養成施設での人的負担が重くなったりすることで、業界が委縮することが懸念されています。

さらに、これから柔道整復師を目指す若い世代に「柔道整復師の仕事は大変そうだ」「勉強することが多く試験も難しい」というような印象を与えてしまうと、新しく柔道整復師になる人が減少し、業界が先細りするのでは、という可能性も指摘されています。

養成施設が試験のレベルアップをうまく消化し、国家試験合格者数を増やしていくのが確実な道ですが、それでも問題の全てが解決されるわけではありません。

平成30年に実施された国家試験では、合格率が58.4%という過去最低の数字となり、涙をのんだ受験者も多かったことと思われます。

柔道整復業界の将来に影響する事項だと考え、業界全体で問題を共有し、今後の対策を講じていくことが大切です。

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