オリンピックトレーナーに聞く〜2020年東京オリンピック選手のトレーナーになる方法

オリンピックトレーナーに聞く〜2020年東京オリンピック選手のトレーナーになる方法

2012年に開催されたロンドン五輪で金メダルを獲得した水泳競技日本代表。
彼らを支えたのが、スポーツトレーナー・黄海匡士(きうみ・ただし)さんだ。
黄海トレーナーが院長を務める接骨院には、日本代表の選手が訪れることも少なくない。

今回は黄海さんがどのような経緯でオリンピック選手のトレーナーになったのかを聞いてみました。


ー 治療家を目指したきっかけを教えてください。



黄海氏: 腰痛になったことから治療に興味を持ち、29歳までに鍼灸、あん摩、柔整の資格を取って、31歳のとき知り合いの先生の紹介で手技にこだわった接骨院を開きました。

その後学生時代に教えてもらった先生のすすめで、柔整学校の教員として17年勤め、今も非常勤講師をしています。



ー どういった経緯で日本代表のトレーナーという大役を務めるようになったのでしょうか?



黄海氏: トレーナーを始めたのは、教え子に頼まれて野球のシニアリーグチームを診に行ったことがきっかけです。

その後、院のスタッフからのつながりで、偶然水泳の北京・ロンドンオリンピック出場候補の選手を治療するご縁があり、その選手のトレーナーとしてオリンピックにも同行しました



ー 偶然のご縁がきっかけだったのですね!



黄海氏: トレーナーになりたい生徒には「自信を持てる手技を育てる」ということと、「人とのつながりを大事にする」ことを教えます。

開業も教員も、それからトレーナー活動も、私が自分で始めたことってないんですよね。

周囲の人が私の手技を信用してくれて、ご縁をつなげてくれたおかげで、オリンピックの代表チームにまでかかわることができました






ー オリンピックをはじめ幅広い場面でご活躍されてきた黄海先生の「今後」について、目標やビジョンをお教えいただけないでしょうか。



黄海氏: これだけトレーナーとしていい経験をさせてもらっても、やっぱり自分で築いた「地元の接骨院の院長」っていう今のポジションがいちばんいいんですよね。

この院で働くのが自分にとって『本当にやりたいこと』というか。今がいちばんだなあと感じています。



ー 先生の院には過去に治療したプロ選手もたくさん来ていらっしゃるとのことですが、トレーナーとして心がけていることはありますか?



黄海氏: トレーナーを目指すなら分かっておかなくてはいけないのは、『周りに支えられているからいまの自分がある』としっかり理解すること。

トレーナーはゴールが見えない世界ですから、『探究心』も持ち続けないといけない。

授業を一生懸命受ける姿勢とか『誰も見ていない』ところが、いつか自分の行動になって出ちゃうんですよね。」



ー 最後に、トレーナーを目指す方へメッセージがあればぜひ!



黄海氏: とにかく目の前のことに一生懸命取り組んでください。

トップ選手って本当に謙虚なんですよ。自分の試合直前に散らかった控室を片付けるオリンピック選手を見たこともあります。

周りにいる人たちを大事にすることが本当に大切な世界なんです。そういうところを大事に出来る人はトレーナーに向いていると思うので。

それから、もちろん治療家としての腕も大切です。
たまたま行った小学校や中学校のスポーツチームの中に、未来のオリンピック選手がいるかもしれない。

もしその子どもがオリンピック選手になったとき、あの先生に診てほしい!って言ってくれたとしたら…

私自身がそうだったように、その先生がトレーナーになれるかもしれませんよね。


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